こんにちは。
お子さんのいるご家庭なら、避けては通れないのが懇談会ですよね。
きっと、子供一人につき、年に最低でも2回は学校に足を運んでいらっしゃるのではないでしょうか。
保護者さんは、懇談会に、一体何を求めて行かれるのでしょうか?
成績をもらいに?
普段の子供の様子を訊きに?
そうですね。懇談会は、普段はなかなかゆっくり話す機会のない学校の先生と、面と向かって心置きなく話せる貴重な機会です。
では、担任の先生からどういう言葉をもらうと、保護者さんはうれしいものなんでしょうか?
きっと、
「学校ではよくがんばっていますよ。」
「部活動にも熱心に参加していますよ。」
「授業中は、集中して学習していますよ。」
「テストでも、点数が取れるようになってきていますよ。」
「人間関係も良好ですよ。」
こんな言葉じゃないでしょうか?
そして、これらの褒め言葉を、シャワーのようにたくさん浴びせてくれる先生が担任になると
「あの先生は子供のことを解ってくれる。」
とか、
「あの先生は、なかなか良い先生だ。」
とか、言っちゃったりしてるんじゃないでしょうか。
…あのですね。
そんなことでは永遠に、懇談会で「結果を出す」保護者にはなれません。
懇談会で子供を褒められて、喜んでいるうちは、ただの保護者です。(まあみんな、ただの保護者なんですが。)
結果を出す「プロの」保護者は、懇談会で、先生の褒め言葉はスルーします。
なぜなら、
先生はどの子も同じくらい褒めている
と言うことをよく知っているからです。
正直に言いましょう。教員の本音をよく聞いてください。
懇談会で、保護者と会うのが仕事の担任は、褒め言葉を百万通りくらい準備しています。
そして、はっきりいって、あることないこと褒めまくります。
うそ!?
と思うかもしれませんが、本当です。結構、嘘もついちゃいます。
心にもない褒め言葉を山ほど吐くのです。
なぜかって?
そりゃ、保護者は顧客だからです。
残念ながら、今はもう、かつてのような先生に対する畏敬の念や聖職者という認識は保護者の中に皆無ですから、正直言って、何言っても無駄です。
嫌な思いするくらいなら、子供の本当の姿は封印して、保護者さんの見たがっている子供のまぼろしを見せてあげるコトなんざ、我々教員には、お茶の子さいさいなんです。
だから、懇談会で褒められたら、先生には舐められてるのかもしれない。
…どうしたいですか?
それでもやはり、先生の褒め言葉が聞きたいですか?
もしも、本当に子供を良い方向に成長させたいと思っているなら、こう言うと良いですよ。
「先生、褒め言葉は結構ですから、この子の本当にいけないところだけ教えてください。」って。
その言葉を聞くと、教員は
「お?この保護者さんは、子供の本当の姿が知りたいんだな?子供のことをちゃんと考えてるんだな。」
って、思います。
そして、少しずつ、本当のところを教えてくれると思います。
たかだか15分。
保護者さんだって、良い思いしたいと思って来る方がほとんどですから、こっちもそれに応えてあげたい。
でも、本来の懇談会の在り方ってそういうものじゃないはずですよね。
連日連夜、鼻血が出るようなクレームに、辟易しきった令和の教員の口を割らせるためには、保護者の側にも工夫が必要です。
15分間という短い懇談時間を、
嘘っぱちの褒め言葉で無駄にするか、耳の痛い言葉で実り多きものにするか。
どちらを選ぶかで、保護者の資質が問われるのです。
でもね。
…間違っても、自分が聞いておきながら
「先生、そりゃあんまりでしょ!?」
とか言っちゃ、いけませんよ。
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