中学校では、3年間かけて一通りの現代国文法を学習します。
1年生のはじめ頃、「ネ」を入れて文節に区切っているうちは、
まだまだ現代文法100のうち1に満たない程度の内容なんですが、
生徒はもはや、ヒィヒィ言ってます。
いや~、「ネ」を入れるくらい、頼むよ…
と思うのですが、案外難しいらしく。
例えば、
お父さんは毎日日記をつけるそうだ。
こんな文があったとしましょう。
大人になると、
「おとうさんはネ、毎日ネ、日記をネ、つけるそうだ(ネ)。」
で一発合格なんですが。
生徒にやらせると この問題、案外物議を醸すんですよ。
まず第一に、「毎日」と「日記」は分けるべきなのかどうか。
なぜ、「毎日日記」じゃあないのか?「毎日牛乳」って牛乳もあることですし。
次に引っかかるのが「つける」と「そうだ」は分けるべきなのかどうか。
これ、説明しようとすると、なかなかやっかいですよ。
正確に説明するとすれば、
「『そうだ』 は助動詞なので、単独で文節を作ることが出来ない。」
と言うことなんですけど。
そんなこと習うのはまだまだ先ですから、
結局「そのうちわかるけどここは分けない。」と言うしかない。
そのうち分かる?そうなんだ…と浮かぬ顔する生徒。
すると今度は、
太郎君は学校をおやすみするらしい。
この問題でつまずいてしまう。
普通に考えれば、
「太郎君はネ、学校をネ、お休みするらしい(ネ)。」
でいいんだけど、生徒にとっては「お休みするらしい」は分けるでしょ!
となるんですね。
文法的には、「『らしい』 も助動詞だから、
単独で文節を構成することは出来ない」んだけど、生徒は言う。
「え~先生、さっき、体育祭の練習あるんですかって聞いたら、
『らしいよ。』って言ったじゃないですか!」
確かに~~!!
文法ってね…全部分かると、ああ、そういうことかってなるんだけど…
一部分しか習ってないうちは、なんだかごまかされたような気がするんだよね…
しかも、助動詞を習う頃には、もう、前に習ったことは、全部忘れちゃってるしね…
生徒ともずくの、文法合戦は、今日も続いております。
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