学校に対して、腹を立てたり、疑問に思ったことをただしたいと思ったこと、ありますよね?
私も保護者だった頃に、何回かあります。
どう考えても、理解しがたいとか、子供の言っていることが要領を得ないとか…いろんな理由で学校に電話をかけるとき。
それは、学校でクレーマー認定されるかもしれない、重大な分かれ目と言える瞬間です。
学校の教員を困らせるとか、やりこめるとか、それですっきりするとか、存在意義を確認するとか、自己有用感を強化するとか…
そういうこと以上に、クレームを入れる保護者は、見えないところで
恐ろしいほど損をします。
学校関係者にしかわからない、校内の恐るべき実態をこれからご説明いたします。
これを読んだら、間違っても学校に『クレーム』を入れてはいけませんよ。
そもそも、クレームって、何でしょう?
われわれ教員が、「クレームだ」と感じるのは、
①疑問に思ったことを保護者が電話で確認する。
②それについて、教員が説明する。
③保護者が納得する。
④納得しないなら、落とし所まで話し合い、最終的に合意する。
この一連の話し合いの中で、保護者の言い分が
理不尽だったり支離滅裂だったり
した場合のことを言います。
それにしても、保護者さんは、なぜ、学校にクレームを入れてくるのでしょう?
疑問があれば、電話してもいい。学校に直接来てもいい。
なにゆえ、とことんまで揉めに揉めて、最後は学校に謝らせようとするのでしょうか????
クレーマーからしたら、きっと、
「これだけ言ってやったら、次からは自分たち家族と自分の子供のことをもっと優遇するに違いない。」
こう思われるんでしょう。
いやいや。
大間違いですよ。
クレーマーの子供は、保護者さんが思う以上に大変損をします。
それは事実です。
もちろん、クレームを入れられたからといって、
「こいつ、腹立つから点数引いてやろう。」
ってことは、絶対にありませんよ。
そういうことではなく、
子供に対して、良い意味での緩さの部分がなくなってしまう。
こちらがクレームを受けないように子供の生活が厳重に見張られることになるのです。
例えばテスト。
一度でも、採点の仕方に関して自分勝手で理不尽なクレームを入れちゃうと、その子の答案は必ずコピーに取られます。
我々教員も人間ですから、いろんなミスや、揺れが出ます。
採点に関しても、そういうことはなきにしもあらずなんですが、せいぜい、2、3点程度の点数に関して、どこまでも執拗にごね続け、最終的にこちらに譲らせたりしちゃうと、その後その子の答案は隅から隅まで何回も何回も見られます。
どんな×も、理由を付けられるように見る。緩くマルしておしまいにしても良さそうな問題まで、理由をきっちりつけられて×になったりします。
答案を真剣に見ると、結構、緩さのおかげで○にしてるとこあるんですけど、そういう遊びの部分(ブレーキで言うところの遊びのような意味合いです)がなくなっちゃう。
上記はあくまでも一つの例ですが、学校において大きくクレーム認定される電話をかけると、学級編成の時に、保護者欄に×がつきます。
保護者欄?そんな欄があるのでしょうか?
はい、あるんです。
クラス替えは、子供に関する基本データを元に編成するのですが、成績、部活、友人関係、性格、ピアノ、リーダー性などの項目とともに「保護者」という欄があり、協力的な保護者には○、協力的でない保護者には△、クレームを入れる保護者には程度によって×・××・×××などとランク分けされているのです。(学校によるとは思いますが。)
三年間、中学を卒業した後も、このクレーマー認定は高校へと引き継がれます。
中学とは上手くいかなかった。中学の教員は話が全く分からないバカばっかりだった。
高校では、気持ちを切り替えてやっていこうと思っても、入った瞬間から、あなたは立派なクレーマー認定者です。
だから、学校にクレームを入れるのは損です!!
小学校だって同じです。
小学校時代の理不尽クレームも、中学は全部握っていますから、とにかく、
「先生には、なんでも言いたい放題」
はダメなんです。
じゃあ、何でも学校の言うとおりにしろってのか!?
いえいえ、そういうわけではありません。
学校とは、実りあるつきあい方をすればいいんです!
学校を、教員を、自己承認の場にしたり、存在意義の確認の場にしたりしてはだめだということ。
保護者にも品格が必要ですからね。
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