え!?子供が学校でトラブル!?大変です!子供の話はよくわからないし、とにかくすごく泣いてるし、きっと大事件です!学校に電話しなきゃ!
こういう時って、なかなか冷静に話すのが難しいことありますよね。
言葉がキツくなって、つい、子供が辛い思いをしたことに対する憤りを教員にぶつけてしまったり。
我々教員は、保護者に対して徹底的にサービスしないと とても面倒なことになるということをよく知っていますから、口先では、どんなクレーム案件にも気持ちよく寄り添って応答します。
しかし。しかしですよ。
我々だって、全く普通の感覚を持った、ごく一般的な、ただの人間ですから。
自分勝手で都合良い、理不尽支離滅裂きわまりない罵詈雑言にはついていけません。
思うに、理不尽クレームを入れてくる人ってのは、学生時代、先生に甘えていた人なのでしょうか。
先生は解ってくれる。
先生は、なんとかしてくれる。
先生を困らせても、多少の暴言を吐いても、最後は先生が甘やかしてくれた、そういう経験をした人がなるのかもしれません。
でもね。
もう、いい歳した大人なんですよ、お母さん。
学校の先生に甘えるのは止めましょう。
そうして、自分の子供をもっと冷静に見ましょうよ。
よく見たら、案外、悪いのは自分の子供だったってコト、あるかもしれませんからね。
さて。
そうはいっても、学校に聞きたいことがある。
そういう瞬間はいくつもあります。
そういうとき、どうすればいいのでしょうか?
まず、大切なのは、普段からの心がけです。
学校だからと言って、先生だからと言って、何でも無理が利くと思ったら大間違いです。
例えば懇談会の希望調査。
希望日にただ、「○」だけ付けて、子供に持たせたりしていませんか?
「○日の○時しか無理です。」とか、要求を押しつけたりしていませんか?
「18時以降にしてください。」とか、勤務時間外を平気で書いちゃったりしていませんか?
そういう何気ないところで、実は人間性が出てますよ!!
デキる保護者は必ず一筆入れてきます。
「先生、いつもお世話になります。よろしければ○日にして頂けるとありがたいです。」
とか
「○日の○時~○時がありがたいです。(他の時間でも、合わせます)」
など。
希望時間が書いてあれば、もちろんこちらもそれを最優先で決めていきますから、まあ、別に良いんですけど。
心配りの出来る一言がついているかいないかで、印象はものすごく違います。
それから、参観日後などに行われる学級懇談会。
これも、是非とも参加されることをお勧めします。
別に、これといった話題もないことが多いのですが、やはり、「顔を売る」という行為は大切です。
何かあったときに連絡しても、
「ああ、あのお母さんか。穏やかそうな良いお母さんだったな。」
という印象があれば、教員の構え方や言葉遣いにずいぶん違いが出ます。
いいですか?教員もただの人間ですよ?
先生が分け隔てしないっていうのは幻想です。
大事にされる保護者になるには、保護者の方にもそれなりの対策がいるのです。
努力無くして、実りなし。
この金言は、どんな場面にも適用されるのですから。
電話をかけたい案件があるときは、まず、子供によ~~~~~く話を聞きましょう。
本当に聞いた方が良い案件なのか?
子供の言ってることは本当なのか?
近年、子供のことをのっけから信頼している保護者さんが増えました。
恐ろしい。
恐ろしすぎます。
子供は、自分に都合の良いことしか言いません。
本当は自分が悪くても、自分が悪いようには報告しないものなんです。
だから、子供がなんだかんだ不満を言ってるときはまず、
「おまえが悪かったんじゃないのか?」
「おまえには悪いところはないのか?」
と、きちんと聞くことです。
このスタンスが保護者にあれば、子供は、なんでも他人のせいにすることはできません。
だから、恥ずかしいクレーム電話を入れずに済むというわけです。
それでも学校に聞いてみたいときは、「学校に相談する」という態度を忘れないでください。
最初から、対決姿勢ではいけません。
というか、最後まで、対決してはいけません。
教員の側にも、説明できないことがたくさんあるんです。
それは、子供との約束だったり、相手があれば相手の保護者との約束だったり。おたくの子供の発達障害をこちらは把握しているけど、保護者に認識がない場合だったり。
いろんな「場合」が存在するんですが、少なくとも中学校では、一人の生徒を担任一人で見ると言うことはありませんから、ある教員の偏った見方で子供がひどい目に遭っている、ということは無いはずです。
普段からの、保護者としての礼儀正しい態度と、何かあったときの相談するという姿勢。
これって結局、人としての資質の問題ですよね。
人付き合いの基本の部分です。
学校の先生相手だからって、好き勝手なこと言って良いわけじゃないんです。
それともう一つ。
忘れてほしくないのは、
教員は味方だ
ということです。
いつも子供のことを考え、一人一人の子が良くなることを願っています。
クレームの電話で教員を痛めつけて、場合によっては謝らせてやろうなんて、
味方だった人を敵にするようなバカな行為です。
人付き合いの基本を怠らず、常に笑顔を以て接する。
これが、教員にかわいがられる保護者になる極意です。
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